それでも I love you.

2008.3.17.UP.

これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 (蝉丸)
これやこの ゆくもかへるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき

訳:これがまあ、都を出て行く人も、帰って来る人も、知っている人も、知らない人も、ここで別れてはまた逢うという、あの有名な逢坂の関なのであるよ。

ここでいう「逢坂の関」ちゅうのは、現在の大阪やおまへん。
近江の国(滋賀県)と山城の国(京都府)の境におます関所でんねん。
ここは都から東国へ行く出口だして、当時の人々の出会いと別れの名所だしたんや。
それを…。
「これやこの逢坂の関」…。
「これがかの有名な出会いと別れの名所、逢坂の関でございます!」ちゅうてアナウンスしと〜ところが滑稽でんな〜。

「会うは別れの始まり」ちゅうて言いまんな〜。
これは「会者常離(えしゃじょうり)」ちゅう仏教の「無常観」につながりま。
仏教の「無常感」ちゅうんは、この世に永遠に変わらんモンはおまへんちゅう思想だす。

当時の「逢坂の関」では、東国から都に帰る人もいたはるけど、都を出て行く人もいたはって…。
「逢坂の関」まで、その人を送り、送った後、都に帰って行かはる。
その別れに「無常観」が込み上げて来るんだすな〜。
恋しい人を送ったアト、1人、都に帰る時の心…。
ホンマ、「無常観」が込み上げて来まんな〜。

親しい人との出会いと別れ。
知らん人同士の出会いと別れの目撃。
ここ「逢坂の関」は、そないなドラマの名所ちゅうこっちゃ。

そ〜ゆ〜事で、蝉丸はんは、ここ「逢坂の関」に人生の縮図を詠みはったんだす。

ここでみなはん、「歌枕」ちゅう言葉を知ったはりまっか?!
これは、和歌に詠み込まれた諸国の名所の事でんねん。
ほんで、「歌枕」にはそれぞれ、ある特定の連想的意味を持たせて使われまんねん。

この「逢坂の関」ちゅう地名も「歌枕」だして…。
「男女が逢う」ちゅうイメージで使われま。
ほんで、「逢坂の関を越える」ちゅうと「男女が一線を越えて結ばれた」事を意味しまんねん。

ま〜、この和歌は「無常観」がテーマだすけど…。
愛し合〜た者同士の心は不変であって欲しおますし、不変ちゅう事に挑戦でけるモノこそ、愛し合〜た者同士の心やと思いまへんか?!

夫婦も恋人同士も別れへんのにこした事おまへん。
そやけど、ホンマ、よ〜けの御仁が別れはりまんな〜。

性格、条件、環境、考え方etc…。
いろんな要素の組合わせで別れを決心して別れはる。
そやけど、全く別れんカップルもいたはる。
どこが違ゃいまんのやろ〜か?!

わて、どないな仲のエエ二人だしても…。
日々、「愛しと〜気持ち」と「相手のマイナス要素」とがシノギを削っと〜と思いまんねん。

人間ってパーフェクトやおまへんやん。
必ず「マイナス要素」ちゅうモンはおます。
また、男と女子(おなご)はんとは違うところがあり過ぎるくらいおます異種の生物だす。
価値観も考え方も違う…。
そやさかい、性別が違うんだす。

「男というもの」ちゅう書籍、これはあの「失楽園」の渡辺淳一はんの男女論だす。
生物学的な観点から書かれてま。
他にも男女の違いを論じた本はギョーサンおます。
わて、そないな本を読むたんびに「嗚呼…。男と女子(おなご)はんの接点はおまへんな〜。」ちゅうてため息をつくばかりだす。

そやけど、わて思いまんねん。
男女の考え方や価値観の違いちゅうのは確かにおます。
また、相性や性格の不満点もおまっしゃろ〜。
ところが、それらの「相手のマイナス要素」に「愛しと〜気持ち」が勝っとったら…?!

「あの人の××が嫌や!」とか「あの人の××がトラウマになってる。」…!!
そやけど、「愛しと〜気持ち」が勝っとったら…?!

そら、大きなケンカをしはって、その痛みや傷もおますやろ。
そやけど、「相手のマイナス要素」に「愛しと〜気持ち」が勝っとったら…。
I love you.でエエんと違ゃいまっか?!

「LOVE 4 REAL」ちゅう曲がおまっけど…。
わては、この曲の歌詞が究極の「愛の判断」やと思いまんな〜。
夫婦も恋人同士も…。
ある意味では「懲りない面々」と違ゃいまっか?!
昔、「塀の中の懲りない面々」(安部 譲二)ちゅう本がベストセラーになり申したけど…。

夫婦や恋人同士は「愛の懲りない面々」でおまへんと、どないもならんのんと違ゃいまっか?!
夫婦や恋人同士は「愛の懲りない面々」…。
「相手のマイナス要素」に懲りてどないしまんねん?!
「それでも I love you.が夫婦でおまして恋人同士だっせ。

愛しと〜から許せる。
わては、そないな体験をし申した。

夫婦のみなはん、只今恋愛中のみなはん、どない思いはりまっか?

上林岳承

総合開運研究学会
上林岳承

運命鑑定/プロ養成占い教室
daikando@sd5.so-net.ne.jp


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