人の評価

2008.5.8.UP. 2010.5.28.更新

君がため 春の野に 出でて若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ (光孝天皇)
きみがため はるののに いでてわかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ

訳:あなたのために、早春の野に出て若菜を摘んでいる私の袖に、雪がしきりに降りかかっているのですよ。

これは光孝天皇が、まだ親王でおわした頃の和歌でんねん。
では…。
「君がため」の「君」は、どなたか?!

順当な想像では、好きにならはった女子(おなご)はんだっしゃろ〜。
次に考えられるんは、光孝天皇はんを天皇に推挙しはった「太政大臣 藤原基教(ふじわらのもとつね)」はんかもしれまへんな〜。

そやけど、どちらにし申しても、光孝天皇はんが若菜を摘みはったんやおまへん。
高貴なお人はんが若菜を、雪を衣の袖に受けながら摘む事は当時、考えられん光景だしたんや。
きっと、召使いに摘ませはったんやと思いま。

エッ?
「ほんだら、自分で苦労して摘んだちゅうのはウソかいな?!」ってだっか?

ちょっとちょっと待ちなはれ。
あんさん、性急だっせ。

当時、贈り物には必ず、挨拶状を添えるんが常識だしたんや。
今もそ〜だっけど…。
そ〜ゆ〜事で、この和歌は、贈り物でおます「若菜」に添えた挨拶状だしたんだす。

ほんで、自分が自ら摘んだモンやおまへんけど…。
「君がため 春の野に 出でて若菜つむ」ちゅうて言う事によって、この贈り物に効果を与えてまんねん。
もらいはったお人はんも、光孝天皇が摘まはったやなんて思〜たはりまへん。
もし思いはったんやったら、ちょっと○○の御仁だっせ。
ウソも方便…。
いや、このウソは暗黙の了解を得たウソだして、これがわからんよ〜な相手は○○でんねん。
そやさかい、このウソは逆に奇麗な挨拶になっと〜ちゅうこっちゃ。
他人はんに煮え湯を飲ませるよ〜な種類のウソやおまへんさかい、イイんじゃ〜ないですか?!

人間…。
「人の間」ちゅうて書いて…、人間。
人間が、人間社会で生きて行くといろんな事がおます。
それは当たり前の事でんねんけど…。
また、そ〜やからこそ、わての稼業が成り立ちまんねんけど…。

人間社会において…。
他の人からの評価…。
評価…。
調子のエエ時は、みな、人をホンマ、歯の浮くよ〜な口調、内容で高評価するモンだす。
そやけど、その人がヤバイ状態になり申したら…。
手の平を返して悪評価。
これは世の常だして、こ〜ゆ〜事で落ちこんどったら先に進めまへん。

わて、わてのお客はんに芸能人はんもお蔭はんでおられまっさかい、こ〜ゆ〜お悩みのご相談が尽きまへんねん。
この間も、女優Tはんのパーティーに招待され申して…。
これは、占い師の役得ちゅうモンだす。
このパーティーの招待は2回メだしてんけど、お集りの芸能人はんの方々を見とって特にそない思い申した。

ほんで、この会場でわて、みなはんもご存知の財界のあるお人はんと懇意になれ申して…。
「岳承さん、あんたが人間関係で一番大切にしてる事は何や?」ちゅうて聞かれましてん。
わては「信じる事やと思います。」ちゅうて答えましてん。
ほんだら…。

「岳承さん、人の気持ちは変わるんやで。わしは『人の気持ちは変わる』という事を経営の理念として事業をして来た。」ちゅうて言わはるんだす。

意味不明??
今のわてには意味不明だした。

今のわてには、人の気持ちは変わるからこそ、変わらぬ気持ちに心が打たれるんやちゅうて思う事のみだす。
そやさかい、他人はんの評価も、調子のエエ時の評価に踊らされて有頂天になるんを戒めて、ヤバイ時の評価…。
ヤバイ時でも変わらぬ評価をしてくれはったお人はんを、忘れたらあきまへんちゅうて思いま。

島田紳介はんが、ボクシングの亀田はんに「あの世間から非難を浴びとった時に、励ましてくれた人がおったやろ? その人を忘れんと大切にせ〜なあかへんで〜。」ちゅうて言〜たはったそ〜だす。

そ〜やと思いまんな〜。
そないな時のそないなお人はんこそ、真実の人やと思いまんな〜。

ま〜、みなはん、人間関係で悩まはって出口がおまへん時…。
わての事務所のチャイムを鳴らして、わてにボヤきに来ておくんなはれ。
ヘヘヘ、お待ちしてまっせ〜!!

上林岳承

総合開運研究学会
上林岳承

運命鑑定/プロ養成占い教室
daikando@sd5.so-net.ne.jp


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