愛してるならば…

2008.5.30.UP.

住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路 人めよくらむ (藤原敏行朝臣)
すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ

訳:住の江の岸に寄る波ではないが、夜までも、夢の通い路で、あなたはどうして人目を避けようとしているのだろうか。

「住の江」ちゅうのは、現在の大阪市住吉区の住吉大社付近の海岸を指しま。
昔の大阪は、今は陸地だっけど、ここまで海やったんだすな〜。
そやさかい、住吉大社は海の神様でんねん。

「さへ」は添加の副助詞で、「〜までも」ちゅうて訳しま。
「や」は疑問の係助詞だっから、「〜か」ちゅうて訳しま。
「よく」は「避ける」、「らむ」は推量の助動詞で「どうして〜なのだろう」ちゅうて訳しま。

そ〜ゆ〜事で…。
「よるさへや 夢の通ひ路 人めよくらむ」は「昼だけでなく夜まで、夢の中で、どうしてあなたは人目を避けようとなさるのでしょうか」ちゅうて、女子(おなご)はんが殿方はんに恨み言を言いはった和歌でんねん。

それは…。
古代のお人はん方は、愛がおましたら夢の中に、その相方はんが現れるちゅうて信じたはったんだすな〜。
「夢の中で人目を避ける」は「夢の中に現れてくれない」ちゅう意味と思〜ておくんなはれ。
そやさかい、「夢の中に現れてくれない」から「愛がない証拠!」やと、作者はんは言〜たはりまんねん。

エッ?
「違ゃうやろ〜、これは男が詠んだ歌やろ〜??」ってだっか?

これは「歌合(うたあわせ)」ちゅうて、フィクションの和歌でんねん。
「題詠(だいえい)」ちゅうて、あらかじめ「お題」をもろ〜て、その「題」に合〜た和歌を2チームに別れて詠み競い合う試合の中で詠まれた和歌でんねん。
そやさかい、藤原敏行(ふじわらのとしゆき)はんが、「題」に合〜たフィクションの和歌を女子(おなご)はんの立場で詠まはったちゅうこっちゃ。

また「住の江の 岸による波」「よる」を導び〜と〜「序詞(じょことば)」だして…。
「住の江」は「住吉(すみよし)」ちゅう地名を言〜てまんねんけど…。
和歌の世界において、「住吉」には人を忘れる「忘れ草」が生えと〜ちゅうて思われてまんねん。

すなわち、恋して忘れと〜ても忘れられん人を想う恋歌を、「住吉」ちゅう地名が臨場感を与えてまんねん。
ほんでさらに「岸による波」…。
これは、「住の江」の岸に寄せては返す波の音…。
つまり、愛としい殿方はんの足音を意味してまんねん。

エッ?
「男の足音?? 夜ばい?!」ってだっか?

ヘヘヘ、何をエッチな事を言〜たはりまんねん。
当時は「通い婚」だしたんだす。
結婚しても、殿方はんは夜な夜な女子(おなご)はんのとこに通〜て来たはったんだす。

そこで、も〜1度…、「住の江の 岸による波」
これは、愛しい殿方はんの、波が寄せては返すよ〜に、来たり来んかったりする気まぐれな足音と…。
波が寄せては返すよ〜に、忘れよ〜と思〜たり、いや、忘れられんちゅうて思い直したりする悩みの尽きんツラい夜。
この2つを描写しとんだす。

ま〜、いつの世も同んなじで、ここまでは、ツロ〜ても美しさがおます。
そやけど…。
この愛が憎しみに変わる事もおます。
元彼や元カノを見返したい。

「○さんがグウの音も出ないぐらいの男を見つけて幸せになってやるーー!」

その気持ちはわかりまっけど…。
メンツで恋愛や結婚をするんやおまへんやん。
それで新しい恋愛をしはっても、ただ単に自分を安売りしと〜だけだっせ。
失恋しはったアトが肝心だして、自分を大切にせ〜なあかへんちゅうこっちゃ。
これは古今東西、おますんと違ゃいまっか?!

ところ〜で…。
わてらみたいな占い師も、恋といっしょで節度ちゅうのが必要だす。
恋に節度がおまへん女子(おなご)はんは、破廉恥なよ〜に…。

わては、わての弟子に言〜てま。
「公害に複合汚染がおましても、占いには複合占いはおまへん!!」ちゅうて。

四柱推命ひとすじ…、これは「四柱推命の占い師だしたら、四柱推命一本で依頼者はんの悩みに答えなはれ!!」ちゅうこっちゃ。
四柱推命と手相と気学とタロットと…、それと…。
こないな「複合占い」は、プロやおまへんちゅうこっちゃ。
四柱推命ちゅう占術は高級な占術だして、これ1本で人類の諸々の悩みを解消でけるシロモノだす。
手相、気学、易、タロット…、そないなモンの比やおまへん。
四柱推命の唯一のライバルは、西洋占星術だけやちゅうこっちゃ。
そやのに、四柱推命にアレやコレやと他の占術をコラボして占うなんて…、あんさん、四柱推命がわかったはらへん証拠や。
ついでに、四柱推命にコラボしはった諸々の占術もわかったはらへんのんと違ゃいまっか?!

わては、わての師、萩森先生に、わてが高校教諭をクビになる時期をピタリと予言されても〜てから、わては四柱推命の虜になっても〜たんだす。
そやさかい、わては四柱推命にこだわってま!
四柱推命をひとすじに愛してま!!

先月だしたか、わての愛弟子が手製の苺ジャムを持って事務所に来てくれ申した。
ほんで、四柱推命への愛をコンコンと聞かせてもらい申した。
イイんじゃ〜ないですか?!

愛する事は必要な事だす。
そやけど、その愛し方が大切だす。

わては、これからも四柱推命ひとすじで…。
四柱推命にこだわって…。
四柱推命を誰よりも愛して愛して愛して行きま!!

この記事のタイトル「愛してるならば…」は、色恋の事やの〜て…。
四柱推命の事だしてん。
期待してくれはったお人はん、ヘヘヘ、アイム・ソーリーだっせ。

上林岳承

総合開運研究学会
上林岳承

運命鑑定/プロ養成占い教室
daikando@sd5.so-net.ne.jp


プロの四柱推命『関西占い物語』

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