2008.6.8.UP. 2015.2.19.更新
難波潟 みじかき芦の ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや (伊勢)
なにはがた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや
訳:難波潟の芦の、あの節と節との間のようなわずかな間でさえ、逢わないでこの世を過ごせとあなたはおっしゃるのですか。
「難波潟」は、現在の大阪湾の入り江。
「ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや」…、つれない恋人を恨んだ恋歌でんな〜。
難波潟に自生する芦…。
その中でもことさら短い芦…。
その芦の節…。
それは、いっそう短い…。
そんな短い逢瀬の機会さえ…。
あなたは作ってくれず、このままずっと…。
逢わんと過ごせと…。
逢わんと生きろと…。
これっきりだと、あなたは言〜のですか?!
こないな、つれない恋への悲痛な叫び声が聞こえまんな〜。
つれない恋の行き着くとこは…。
破局…。
嗚呼…、息が詰まりそ〜でんな〜。
この和歌は「新古今和歌集/恋一」に「題知らず 伊勢」ちゅうて出てまっけど、「伊勢集」では詞書に「秋のころうたて人の物言ひけるに」ちゅうておます。
すなわち、この和歌は、心変わりした「つれない恋人」からの手紙の返事だしたんだす。
この伊勢ちゅう女子(おなご)はんは、伊勢の守だした藤原継蔭はんの娘はんで、美人で才媛だして、宇多天皇の中宮温子(ちゅうぐうおんし)はんに仕えたはったんだす。
そないな伊勢はんに言い寄る殿方はんは多おました。
そ〜ゆ〜中で、伊勢はんは青年武官だした藤原仲平はんと恋しはったんだす。
ここまで書き申したらわかりまんな〜。
伊勢はんをフッたんは藤原仲平はんでんねん。
出世のために、大臣の御姫はんと結婚しよったんだす。
ナンちゅう奴っちゃ!!
エッ?
「岳承はん、ナンで怒ったはるん?」ってだっか?!
わては、伊勢はんのファンでんねん。
わて、高校時代、古典の授業で伊勢はんを知った時、同んなじ佳人の小野小町はんと違ゃう生き方に思うところがおましてん。
それは、当時、男子校に中学から通〜とった思春期の男の偏見もおましたんだっけど…。
美人やったら恋のチャンスはいっぱいおます。
その証拠に小野小町はんは、星の数ほど男性遍歴を重ねはった。
そやけど、この伊勢はんは、そ〜やおまへんかった。
伊勢はんは、この失恋のショックで都を離れ、泣き暮らしたはった。
そないな時でも、憎き仲平の兄の時平や、都の名うてのプレイボーイの平中(へいちゅう)らがうるそ〜につきまといはった。
そやけど、全てシャッタアウト!!
ここが小野小町はんとの違いだす。
ま〜、伊勢はんと小野小町はんは、その恋愛の目的が違い申したんかもしれまへんな〜。
そやさかい、選ばはる殿方はんの種類も違う。
どっちが幸せか?! ちゅう事は、わてには言えまへん。
もし言〜てみても、所詮、わての価値観で言〜事になりまっから無意味だす。
古今東西、伊勢はんのよ〜に生きたはる女子(おなご)はん…。
小野小町はんのよ〜に生きたはる女子(おなご)はん…。
いたはると思いま。
わてが言えるんは、「どっちも幸せになっておくんなはれや〜。」だけだす。
それも「女を安売りせんと、自分を大切にして。」…。
ところ〜で…。
わての一番古い弟子の弟子に、10年前のレースクインの女子(おなご)はんがいてまんねん。
この女子(おなご)はん、殿方の皆はんやったら、必ずグラビアで何度も見と〜はずの、ちょっと有名なレースクインはんだしたんや。
この女子(おなご)はん、まだ独身。
1回も結婚歴なし。
そないな女子(おなご)はんが、ただいま彼氏はんとドンパチやっとって、破局の危機。
そこで、世話焼きのわての弟子が、わてを仲裁役に指名して来よったんだす。
彼氏はんは、どないな殿方はんか?! ちゅうと…。
ただの殿方はんやおまへん。
ベンチャービジネスを起業しはった青年実業家はんでんねん。
一代で築いただけおまして、男のわてから見申しても「こいつと飲みたいな!!」ちゅうて思うエエ男だすんや。
数年後には、関西の長者番付に載るんと違ゃいまっか?!
そやけど破局寸前の、この2人…。
言〜てみても、所詮、相思相愛だっから、簡単な仲裁でカタがつき申した。
ヘヘヘ、イイんじゃ〜ないですか?!
この元レースクインの女子(おなご)はん、エエ、男の目利きしたはりまんな〜。
この彼氏はんは一代で会社を築いただけおまして、エエ男伊達ちゅうか…。
ヘンな例えだっけど…。
浜名湖のウナギはブランド・モンだっけど、所詮、養殖ウナギだす。
四万十川の天然ウナギには勝てんちゅうこっちゃ。
四万十川の天然ウナギだっから、同んなじウナギだしてもウナギが違ゃうちゅうこっちゃ。
一代で会社を築いた男は、財務省の官僚のよ〜にタクシーで、ビールや栄養ドリンクやお小遣いがもらえて喜び、国民の血税のタクシーチケットでタクシーに乗るよ〜な種類の男やおまへんちゅうこっちゃ。
わてに娘がおったら、上林家に欲しい殿方はんだっせ。
わて、久々に、こないな青年実業家はんに会〜て、仕事に対する意欲が湧いて来申した。
男だしたら、一度は長者番付に載るくらいの仕事がしたいモンだっからな〜。
ところ〜で、このカップル、どないな理由でケンカしはったんか?!
聞くところにより申すと…。
彼氏はん、ものすご〜我がままだして…。
彼女はんの事情関係なしに、自分の都合と合わんかったら怒るんやそ〜でんねん。
エエッ?!
「彼女はんの事情関係なしに、自分の都合と合わんかったら怒る。」??
これって、どっかで聞いた事がおますな〜。
こないな殿方はんはギョ〜サンいたはりま。
そやけど、その中で半分くらいは、彼女はんに我がままを言〜て、それを聞いてもろ〜た時、それと同時に…。
「ごめんな! 俺のアホみたいな我がまま聞いてくれてありがとう! 愛してるで〜!!」ちゅうて、心ん中で叫んだはるモンだす。
それを「わかったれ!!」ちゅうて、世の女子(おなご)はん方に言う気はおまへん。
ただ、そないな彼氏はんの言動がトラウマにならはる彼女はんだしたら…。
それは、その彼氏はんと合〜たはらへんだけのこっちゃ。
エッ?
「そんな男、誰にも合わんやろ〜。」ってだっか?!
世の中は広いんだす。
ちゃんといたはりまっせ。
我がまま言〜ても、その我がままに口答え1つせんと聞いてくれる女子(おなご)はんは。
エッ?
「気の強い女には無理や。」ってだっか?
あんさん、全然わかったはりまへんな〜。
気が強いんと、我がままを聞くとは別だっせ。
わての知ってる女子(おなご)はんで、ものすご〜気が強〜おますのに、彼氏はんの我がままを聞き入れはる女子(おなご)はんがいたはりまっせ。
エッ?
「そ〜ゆ〜女子(おなご)はんは少ないやろ〜?」ってだっか?
それでイイんじゃ〜ないですか?!
特定の女子(おなご)はんとしか合わはらへんさかい、その殿方はんは、そないな女子(おなご)はんに出会い申したら目を引くんと違ゃいまっか?!
大多数の女子(おなご)はんと合わはるんだしたら、ヘヘヘ、恋が忙しゅ〜て仕事もでけまへんやんか。
エッ?
「そやけど、ナンでそないな男が愛されまんねん?!」ってだっか?
あんさん、恋愛した事おまっか?
恋愛は音楽といっしょで旋律が命だっせ。
人間はパーフェクトやおまへんさかい、イヤなとこもおま。
そやけど好きなとこもおま。
これらが交互に入り乱れて…。
好きなとこがイヤなとこに引き立てられ申したら、総合的に愛せまんねん。(しかし、その逆の場合…、破局が待ってま。)
ナンでもバランスだっせ。
好きなとこばっかりやったら、ヘヘヘ、ゲップ(失礼)が出てしまいまんがな〜。
これは東洋独特の陰陽論やちゅうこっちゃ。
四柱推命はバランスの学問だして…。
例えば、結婚の星がいっぱい有り過ぎ申したら、逆に結婚でけんよ〜になりまんねん。
恋愛もいっしょだして、好きなとこばっかりでもあきまへんちゅうこっちゃ。
そら、小野小町はんみたいに、若さ美しさを保つ目的で片っ端から恋愛をして行く女子(おなご)はんやったり、エロスのみを追求して恋愛をする女子(おなご)はんには、この理屈は無意味だっけどね。
ところで、この「合う合わん」と「愛する気持ち」とは別だして、合〜と〜から愛すんやおまへん。
合〜たはらへんかっても愛す事もおま。
そやけど、彼女はんの「愛」が並の愛だしたら、合わんトラウマのストレスが高じて破局になりまっしゃろ〜な〜。
ま〜、「合う合わん」は大切な要素だっけど…。
わてがいっつも言〜と〜よ〜に…。
それでも I love you.
あなたを失いたくない!!
その気持ちのみだす。
そやさかいに、さっきの青年実業家はんと元レースクインはんのカップルは、「ケンカを避けよう」とか「ケンカを恐れる」ちゅう防衛の気持ちを持たんと、「ケンカするんは仲がエエ証拠や。そやからケンカしても仲直りの仕方を工夫しよ〜ぜ!!」ちゅう能動的な気持ちを持ってやって行ければ続くんと違ゃいまっか?!
ど〜せ、彼氏はんの我がままで、またケンカしはるんは目に見えてまっからな〜。
もちろん、わてはこの彼氏はんに「我がままもエエかげんにしときなはれや。」ちゅうときましたけど…。
もちろん、相方はんに疎まれる性格は改善せんとあきまへん。
野放しではいけまへん。
例え、それを受け入れてくれる相方はんやっても、それに胡座をかいとってはいけまへん。
ただわてがここで言いたいんは、「合う合わん」と「愛する気持ち」とは別やちゅうこっちゃ。
「田で食う虫も好きずき」ちゅう言葉がおますよ〜に…。
恋愛には体裁エエ一般論は通じまへん。
カップルの数だけ恋愛の種類がおますんや。
他人はんの一般論では、わからん世界なんだす。
他人はん曰く…、「エ〜?! ナンでこんな人を好きになったのぉ〜?!」
こ〜ゆ〜世界の物語が恋愛やちゅうこっちゃ。
それから…。
「今昔物語」に、宇多院退位後、実家に下がりはった頃の伊勢はんの消息が載ってま。
醍醐帝の命令で歌を作るよ〜にと遣わされた使者の藤原伊衡(ふじわらのこれひら)はんが、ほのかに伊勢はんの気配に接して…。
その気品とゆかしい魅力に「世の中には、こんな素晴らしい女人もいるのかと感じ入った。」ちゅうて書かれてま。
わて、逢〜た事がおまへんけど、そないな女子(おなご)はんやと思いま!
「男好き好き! お金好き好き!」で、オトコ遍歴を更新しまくっと〜どっかの×××代はんとは…。
ヘヘヘ、ほど遠い女子(おなご)はんと違ゃいまっか?!
総合開運研究学会 |
運命鑑定/プロ養成占い教室 |