ある夏の日の1ページ

2008.11.14.UP.

夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ (清原深養父)
なつのよは まだよひながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらむ

訳:短い夏の夜は、まだ宵のくちと思っている内に明けてしまったが、月は今頃、雲のどのあたりに宿っているのだろう。

この和歌は、夏の短い夜の、夏の月への思い入れを詠んだ歌だす。
これは、夏の夜が短いんで…、夏の月に対して思い入れが生じるんだす。

清少納言はんも…。
夏は夜。月の頃はさらなり。
ちゅうて言〜たはりま。

それほど、夏の月は…、わてらを魅了させま。
それは、夏の夜が短こ〜おますから…。

ところ〜で…。
賢明なる、わてのサイトの愛読者のみなはん。
この和歌は「頭で作った和歌」やちゅうて気がつきはりましたか??
この作者はんは、心で夏の月を見たはるんだす。

心で月を見る…。
心で見る…。
心で…。

心で見るちゅうたら…。
わてが大学3年の夏休みだした。
わては約1ヵ月間、若狭高浜のリゾート旅館で住み込みでバイトをしとったんだす。
当時、わては20歳を越えたばかりだしたんで、ヘヘヘ、深夜徘徊が好きだして…。
高校教諭ん時は、夏休み前に生徒達に「エエか! 深夜徘徊は間違いの元や! 絶対にせんよ〜に!!」ちゅうて言う立場になる前のハナシ…。
教師になる前の若い頃のわては、ヘヘヘ、深夜徘徊、夜の帝王やったんだすな〜。

ハナシは戻り申して…。
歩き廻る深夜徘徊に飽きても〜たわては、備え付けのカブ(単車)に乗って、小浜の方へウロウロ行く事にしましてん。
夜、道路を走るんは、ホンマ、気持ちエエもんだした。

そないな事をしと〜時、フッとわての目に入って来た景色がおましたんや!!
それは、ある入り江…。
そこには神秘的なお月はんが…。

蒸し暑い夏の夜。
人気(ひとけ)のおまへん静かな入り江。
寄せる波、返す波。
波の音が耳に心地よ〜聞こえ…。
入り江を照らす月はオレンジ色にも見え申す。

わては、将来、結婚したら、新婚旅行はココにしよ〜ちゅうて咄嗟に考えても〜たちゅうこっちゃ。
海って、咄嗟にわてに考えさせてまう。
占い師になろ〜!! ちゅうて、わてに考えさせたんも海だした。

わてにとって、目で見と〜海と、心で見と〜海がおますよ〜だす。
目で見と〜海…、ああ…、キレイや。
しかし、そないなキレイな目の前の海を通して、わては心で見と〜海がおます。
そやから、「キレイや! キレイや!」ちゅうて騒ぐわてやおまへん。
キレイな海を全身に感じて、静かに見と〜わてがおる。

わてが、占い師になろ〜ちゅうて、誰もおらん海で決めた時もそ〜やった。
静かに海を見とった。

世の中、騒いでばっかりおらんと、雅(みやび)な心も持たんとあきまへんで〜。

上林岳承

総合開運研究学会
上林岳承

運命鑑定/プロ養成占い教室
daikando@sd5.so-net.ne.jp


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