恋の駆け引き

2011.8.18.UP.

音にきく 高師の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ (祐子内親王家紀伊))
おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ

訳:うわさに高い高師浜の仇波ではないが、浮気で名高いあなたの仇なさけに決して心ひかれないようにしましょう。波をかぶったように、袖が涙で濡れては困りますから。

「高師」は、「高師の浜」と「高し」の掛詞。
「音にきく 高師」で、「うわさに高い」。
「あだ波」は、空しく寄せては返す波。
浮気な人の例え。
「かけじや」は、「波をかけまい」と「思いもかけまい」の二重の意味。

この歌は、堀川院主催の「艶書合(けそうぶみあわせ・えんしょあわせ)」ちゅう、恋歌のやり取りをする歌合(うたあわせ)で…。
中納言俊忠はんの…。

人しれぬ 思ひありその 浦風に 波のよるこそ いはまほしけれ
(私はあなたに人知れず思いを寄せています。ですから、有磯の浦風によって波が寄るように、夜になったら忍んで行って、あなたに打ち明けたいと思います。)

に対する返しの歌だす。
この歌は、「有磯」に「思ひあり」が掛けられ…。
「寄る」と「夜」、「浦・波・寄る」は縁語になってま。

それに対して祐子内親王家紀伊はんは…。
「高師」に「高し」が掛けられ…。
「(波を)かけ」と「(思いを)かけ」を掛けて、「浜・波・ぬれ」の縁語で応酬し…。
中納言俊忠はんの求愛の歌をぴしゃりとはねつけたはるんだす。

エッ?
「それはないやろ〜?!」ってだっか?

「艶書合」は、フィクションの恋愛ゲームの歌合だして…。
殿方はんからの求愛歌を、女子(おなご)はんは婉曲に拒否した返歌をするちゅうんが…。
ヘヘヘ、ルールでんのや。
ま〜、「艶書合」に限らず、こないな男女のやり取りは日常生活でも多々おまんがな〜。
求愛に対しての返答が…。
拒否なんか?!
恋の駆け引きなんか?!
その真意がわからん事が…。
みなはん、おまへんか?

相手はんは…。
ホンマに「ノー」やのに…。
ヘンな期待感で深追いして大ヤケドしはったり…。
ホンマは「イエス」やのに…。
諦めて…、恋のチャンスを逃がしはったり…。
みなはん、そないな経験はおまへんか?!

四柱推命の命式で…。
異性の星が大過もしくは不及したはると…。
殿方はんだしたら「女心」がわかり申さん。
女子(おなご)はんだしたら「男心」がわかり申さん。

端的に言い申すと…。
異性との恋の駆け引きに弱いちゅうか…。
異性の本心が読めまへんねん。

「嫌いも好きの内」ちゅう事だっけど…。
異性に「嫌い。」ちゅうて言われて…。
ホンマに嫌いなんか?!
好きやさかい「嫌い。」ちゅうたはるんか?!
わからはらへんのんだす。

こないなお人はんらは…。
タダでさえ、男女のやり取りは、その真意がわかり難(にく)おますのに…。
さらにわからんで困ったはり申す。

しかし恋のそないな一面は…。
恋を素晴らしゅ〜に楽しいモノにする…。
必要悪やと…。
みなはん、思いはりまへんか?!

エッ?
「思えへん!」ってだっか?!

そやけど、もしこの必要悪がおまへんかったら…。
恋って、無味乾燥したモンになってしまいまっせ。
違ゃいまっか?!

こないな事に人類は…。
古今東西、紀元前の大昔から悩んで…。
ほんで、未だにその答を得てまへんねん。
そやから…。
恋は神秘的なモンで居続けとんと違ゃいまっか?!

そ〜ゆ〜事で…。
前記の「異性の心がわからへん」方々は…。
ホンマは恋を120パーセント楽しめる方々と違ゃいまっか?!

占いは否定的でおましたらあきまへん。
だって…。
占いは「開運」のための「生活の知恵」だっさかいな〜。

上林岳承

総合開運研究学会
上林岳承

運命鑑定/プロ養成占い教室
daikando@sd5.so-net.ne.jp


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