リズム

2008.2.24..UP.

わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり (喜撰法師)
わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり

訳:私の庵は都の南東にあって、このとおり心のどかに住んでいる。それなのに世間の人々はここを、世を憂しとして住む宇治山だ、といっているそうだよ。

「たつみ」は「巽」だして、「辰巳」だす。
昔の人は、方位を「十二支」で表現しとったんだす。
つまり、方位の「南東」を意味してまんねん。
京都の宇治は、当時の都から南東に位置しとったちゅうこっちゃ。

この和歌は「掛詞」の宝庫だして…。
「しか」は「然(しか)」(「このように」という意味の副詞)と、「鹿」を掛けて…。
「『鹿』の住むような淋しいところに、『このように』心静かに住んでいる。」と表現してまんねん。
また、「うぢ」は「憂し」と「宇治」、「すむ」は「住む」と「澄む」に掛けてま。

こない掛詞が多〜なると…。
「都のたつみ」にまで意味があるんと違ゃいまっか?! ちゅうて思〜てまうんは、わてだけだっしゃろ〜か?

つまり、「都のたつみ」の「辰巳」…。
「十二支」で「辰」「巳」の次は「午」。

中国の故事に「鹿を指して馬となす」ちゅうのがおまっから、「馬(うま)」と「鹿(しか)」は関連が深い…。

エッ?
「馬鹿(バカ)ちゅうて言〜からな〜。」ってだっか?!

ヘヘヘ、ま〜そ〜ゆ〜わけやなしに…。
「たつ、み」の次に「うま」やの〜て「しか」を出して、この作者はんは意表をついた滑稽さを出したはるんと違ゃいまっかいな?! ちゅうて思〜てしまいまんねん。

ほんで、この和歌の作者はんの「喜撰法師」はん…。
謎の多いお人はんで、和歌もこの和歌しか残ってまへんねん。
そやけど「六歌仙」に選ばれてまんねん。

それは選んだ「紀貫之」はんは紀氏(きし)出身だして…。
「喜撰法師」の「きせん」を「紀仙」…。
つまり、「紀氏出身の仙人」やから、紀貫之はんと同んなじファミリーやちゅう事で、六歌仙に選んだんやちゅう説がおます。
ここまで行き申したら、こじつけの世界でんがな〜。
そやけど、こない「掛詞」がこの和歌に多おましたら、それも正しいよ〜に思〜て来るんが、ヘヘヘ、不思議でんな〜。

ま〜、こ〜ゆ〜諷に「喜撰法師」はんは、この和歌1本で有名にならはった。
「喜撰」と言えば「わが庵」…。
「わが庵」と言えば「宇治」…。

そやさかい宇治はお茶の産地だっから、「喜撰」はお茶の銘柄にもなり申した。
上等の「喜撰」を「上喜撰(じょうきせん)」ちゅうて言いまっしゃろ〜。

これは幕末に黒船が来た時の狂歌だす。

泰平の 眠りを覚ます 蒸気船 たった四杯で 夜も寝られず

「蒸気船」は「上喜撰」の掛詞になってま!

いや〜、こないに「掛詞」のオンパレードになり申したら…。
ヘヘヘ、なんか楽しゅ〜になって来まんな〜。
ほんで、文章にリズムを感じまんな〜。

そ〜ゆ〜事で、今回のテーマは「リズム」。
リ・ズ・ム!
人生のリズムちゅうたら…。
運気!
ほんで、その運気を予知すんのが占い師!

しかし、そないな役割の占い師が、他人はんの運気もロクに把握でけんと他人はんを占うなんて…、ヘヘヘ、詐欺だっせ。
そやけど、こないな占い師(?)が多おま!
そやさかい、わてんとこにプロでんのに「四柱推命」を習いに来はるお人はんが、アトを断ちまへん。

人生の悩みで…。
例えば、失恋をして…。
「あの時、××やればよかった。」とか「あれが失敗やった。」ちゅうて悔やみはりまっけど、そ〜やおまへんのんだす。
そ〜ゆ〜人間模様が原因やおまへんねん。

エッ?
「違ゃうの?! ほんだら何が原因やの?」ってだっか?

原因は全て「運気」でんねん。
うまいこと行っとった時の事をよ〜考えてみなはれ。
エエかげんな事をしとってもうまいこと行ったはりましたやろ〜。
ピンチだしても、うまいこと切り抜けられたんと違ゃいまっか?!

そやけど失恋する時は、どないなエエ手を打たはっても…。
全部、裏目裏目と出たんと違ゃいまっか?!
人生、そ〜ゆ〜モンでんねん。

よ〜みなはんは「占いが当たる云々」ちゅうて言わはりまっけど…。
占い師のわては「人間ちゅうたら、『四柱推命』から出て来る『運気』に従ご〜て、よくもここまで四角四面に忠実に生きたはりまんな〜。」ちゅうて思うくらいだす。
それほど、わてを含めて人間は無意識の内に、その人個人の「運気」に準(なぞら)えて生きたはりまんねん。

一度でも人生の淵に立たはった事のおます経営者はんで、みごと立ち直りはった経営者はんは…。
わてんとこに鑑定依頼して来はって、どない言わはるか知ったはりまっか?

「先生、わし今『運』あるやろ〜か?! それだけ言〜ておくんなはれ。」こない言わはりまっせ。

人生のピンチをしのいだ事のおますお人はんは、「人生は『運』や!!」ちゅうて、わかったはるんだっしゃろ〜な〜。
自覚せざるを得んかったんだっしゃろ〜な〜。

人生、くよくよ考えんとシンプルに考えはって、再生を図る事が成功の方程式だっせ!
みなはん、リズミカルに気張ったっておくんなはれや〜!!

上林岳承

総合開運研究学会
上林岳承

運命鑑定/プロ養成占い教室
daikando@sd5.so-net.ne.jp


プロの四柱推命『関西占い物語』

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